半額チョコを探す旅

アイドルとか色々の話です

ジャニーズJr.のユニット Snow Manの楽曲「Snow Dream」がしんどい話

 少年クラブの録画を泣きながら四回見た勢いで書いています。
 皆さんはジャニーズJr.のユニット、Snow Manをご存知でしょうか。ダイナミックなアクロバットパフォーマンスが特徴の六人組グループです。個性的で魅力的なメンバーたちがYoutubeで毎週水曜日に動画を公開しているので是非見てみてください。チャンネル登録よろしくお願いします。

www.youtube.com

 

 さて本題ですが、タイトルにある通り彼らの楽曲である「Snow Dream」が非常にしんどいという話です。この楽曲は三月末に行われた「ジャニーズJr.祭り」で初披露された新曲です。

www.youtube.com

 

 この動画が公開され、最初に見た時私は号泣しました。三回見て三回とも号泣しました。私は特段Snow Manのファンというわけではなく、Jr.担の姉と少年倶楽部を見る程度です。二次元アイドルが好きでアイドリッシュセブン候補生のマネージャー(右京櫂里担)でアイドルマスターSideMのP(水嶋咲担)です。ジャニーズはTravis Japanの七五三掛さんが好きです。でも実際それほどジャニーズに詳しいわけではないです。

 そんな私がなぜこの曲を聴いてそんなに泣いたかというとその曲がひたすら「しんどかった」からです。歌詞も振りも会場の空気も、すべてが「しんどい」。

 しんどいという言葉はあまりに便利で、内包する空気感やエモーションを潰してしまいがちです。上の動画は美しく切なく、アイドルのライブとして純度の高い五分間です。しかしそれらのすべてが「しんどい」と感じるのでそう表記させていただきます。

 

しんどいポイント① 「メンバーの名前を入れた歌詞」

 いきなりここから行くのもあれですが、最初の衝撃でした。メンバーの名前を歌詞に入れるということはアイドルソングで珍しくはないと思います。ここで見事に表現したい世界観とマッチするように上手に組み込まれているのが驚愕でした。一番しんどかったのが「”咲くま”で何度眠ればいいのか わからない」です。ただでさえ、結成から6年経ってもデビューできていない現状でこの歌詞を歌う心情が苦しいのに、メンバーの名前を組み込んでいるんです。

 名前を組み込むということは他のアイドルでは歌えない曲になるということだと思います。その曲の持つ「重さ」がさらにしんどさを加速させています。

 

しんどいポイント② 「ラップ詞の内容」

 この曲では一番と大サビの間、後奏の二回ラップがあります。この歌詞もしんどい。

 一回目のラップ詞でピックアップしたいのが「祇園精舎の鐘の声に 諸行無常の響きあろうと」です。ここは最初のオリジナル曲「ZIG ZAG LOVE」の「諸行無常な世界」からとっているのだと思います。

 

www.youtube.com

 二回目のラップ詞は全体的にしんどすぎて辛いんですが、一番心に刺さったのが「春を待ち侘びながら 君のことを考えてた」です。この曲が初披露されたライブは三月末、つまり春に開催されました。春を待ち侘びる→この曲を練習する、君のことを考えてた→ファンにどういう風に受け入れられるのか考えていた、と解釈できるのではないかと思います。

 それと同時に、春を待ち侘びる→アイドルとして花開きデビューする、君のことを考えてた→同じようにデビューを待っているファンのことを考えている、とも考えられて、二重の意味でしんどいです。待っている、ではなく待ち侘びる、と言うのもしんどい。待ち侘びるを辞書で引くと「気をもみながら待ち続け、心が疲れる。」とも出てくるので、心が疲れてもファンのことを考えれば頑張れる、ともとれてしまいそうです。泣くわこんなの。

 

しんどいポイント③ 「サビの歌詞」

 サビは本当にずるい。「涙で滲む約束がまだ果たせない僕だから もう少し傍に居て」を一番と大サビで歌うんですが、その続きが違うんです。一番は「もう何度も告げたセリフだね」、大サビは「もう本当は聞き飽きてるよね」なんです。約束はもうとっくに涙で濡れているんです、それでも前に進み続けている彼らに「もう少し傍に居て」って歌われるんです。何度も告げたけれど、もう聞き飽きているだろうけど、それでもって告げられるんです。

 今月同じジャニーズJr.のKing&Princeがデビューしましたが、他にも多くのユニットがジャニーズJr.には在籍していて、デビューという栄誉を目指して戦っています。実力だけでなく運やタイミングも大事になることもあるでしょう。いつデビューできるかなんてわかりません。それでも「もう少し傍に居て」なんです。そんな、大好きな人たちからの言葉なら何度も言われたとして聞き飽きることなんてないですよ。「絶対あきらめないよ」って言ってくれるんです。いつまでも応援するに決まっているでしょう。担当にこれを言われたら膝から崩れ落ちてしまうと思います。

 

しんどいポイント④ 「ペンライトを使った振付」

 動画を見てもらうとわかるんですが、会場のペンライトは白一色なんです。メンバーたちも同じペンライトを持って簡単ファンも一緒にできる簡単な振付をします。

 アイドルのライブ、特にペンライトを使うという行為は「アイドルとファンが一緒に一つの空間を作り上げている」ことだと思っているのですが、この風景はまさにそれだと思います。ラスサビ前の「君と描きたい風景」もきっとこのことを指しているのだと思います。この曲では、アイドルとファンが一つの風景を描いているのです。

 白い光が一斉にステージ上のアイドルたちと同じ動きをする景色は圧巻でしょう。実際、動画や少年倶楽部の映像でも非常に美しいです。けれどそれも「未完成」だと彼らは歌います。だから「もう少し傍に居て」なのです。もっと広い舞台で、もっとたくさんのファンと一緒にこの風景を作る、それを約束してくれています。泣きますよこんなの。

 

 とりあえず思いつくところまでが以上なのですが、知識が浅いので拾い切れていないところもあるかと思います。気が付いたら随時追加していきたいです。

 最後に、一番「しんどい」のは「この曲を彼ら六人が歌っていること」だと思います。King&PrinceやHi Hi Jetなどの最近できたユニットが歌うならフィクションとして楽しめるのですが、Snow Manの六人がこの歌詞を歌い、この振付をすることにたくさんの意味を感じてしまいます。「もう少し傍に居て もう本当は聞き飽きているよね」なんて言葉は、アイドルに歌わせたくなかった。どんな気持ちで歌っているのか考えるのもつらいです。ファンでない私ですら、悔しさを感じています。

 しかし、彼らが歌うからこそたくさんの含蓄があり切ない美しさを感じるのも確かです。この曲はSnow Manが歌うからこそ意味があるのでしょう。

 私の担当アイドルは候補生で一切展開がなく、未来に希望がない子です。だからこそ、このSnow Dreamという楽曲は何回見ても泣いてしまいます。

 Snow Manのファンにならなくとも、この曲だけは忘れることはないと思います。この曲が見せてくれた夢を、希望を、切なさを、そして願いを、たびたび思い出します。